琉球国の国歌 石なぐの歌
日本の国歌は君が代ですが、では、琉球国の国歌はなんでしょう?
「琉球に国歌なんてあったのか?」
実はあったのです、お目出度い席では必ず歌われた
賀歌としての国歌、それが石なぐの歌です。
石なぐの 石の大石 なるまでも うかきぶせみしょり 我御主がなし
意味は、石投げ遊びの小石が大石になるまでの長い間、
健やかで元気でいて下さい、国王陛下です。
そう、この歌、君が代の歌詞によく似ているのです。
石なぐの歌を作ったのは、尚質王の摂政で聖人と呼ばれた
具志川王子朝盈(ちょうえい)です。
その事から、この「石なぐの歌」を沖縄の君が代と呼ぶ人もいますが
一方で石なぐの歌が読まれた頃には、和歌の影響が琉歌には
及んでいないので、ただの偶然の一致だとする人もいます。
しかし、朝盈は、1649年に江戸のぼりをしています。
君が代は今でこそ天皇と関わりますが明治以前は、
ただのお目出度い歌であり、日本中の結婚式でも歌われた
高砂のようなポピュラーな賀歌でした。
朝盈が、江戸上りの途中で君が代を耳にし、
その歌詞を素晴らしいと感じて覚えていて、後に、
さざれ石を、石なぐの石に代えたとしても不思議はありません。
石なぐの歌はかぎやで風節に乗せて宴会などで
歌われたという事です。