新しい沖縄歴史教科書を造る会

日本史の一部、地方史としての沖縄を脱却して
主体的に故郷の歴史を見て見ようというブログ

弓太郎、加藤外相暗殺を決意する

1900年代に入ると、
日本と清の関係は好転
日露戦争では、
清は中立の立場を取りながら
裏ではロシアの情報を

日本に流していました。


このような蜜月の日清関係で
日本政府の頭痛の種は、
清を打倒して新政府を
樹立しようとする
革命派の孫文の一派でした。


清からも執拗に孫文引き渡しを迫られた


政府は、第一次西園寺内閣の
外務大臣、加藤高明が
孫文の国外退去を画策します。

清に引き渡すわけではありませんが、
一歩、日本を出れば、そこは清政府が
雇った殺し屋だらけです。


日本のような安全な体制は望めないでしょう。


孫文達に共鳴した弓太郎は、
これを座視できず、加藤外相を殺し
退去を白紙撤回させようと考えます。

はい、テロです、しかし、
その事で弓太郎は得るものが何もない
孫文を守ろうという一念からのテロでした。


その相談で頭山満を訪ねた弓太郎に、
頭山は、何も言わず拳銃を手渡します。


「これで殺るかね?」

しかし、弓太郎は首を横に振ります。


「いや、拳銃は周囲に
迷惑を及ぼす俺にはこれがある・・」


弓太郎は匕首を取り出して見せました。

「一度、加藤と会って話してみよう・・
それで駄目ならワシは止めん」


頭山は加藤外相に会い、
「孫文を追放すると、
あんたは命を狙われる
そのつもりでおやんなさい」と脅迫。


結果、加藤外相は孫文の国外退去命令を
撤回したという事です。


この話は証拠があるわけではない、、
しかも未遂に終わった話ですが、

弓太郎の性格を表す逸話です。


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