新しい沖縄歴史教科書を造る会

日本史の一部、地方史としての沖縄を脱却して
主体的に故郷の歴史を見て見ようというブログ

琉球に馬琴のファンがいた!

曲亭(滝沢)馬琴と言えば、
江戸後期の作家で南総里見八犬伝などで
有名な人物ですが、

江戸の天保年間の馬琴の日記には
琉球人の馬琴ファンがいた事が記されています。


それによると、ある薩摩藩士が
馬琴の元を訪れ、
琉球人の土産にするので、
草紙(今でいうマガジン)を売ってくれ

と金1両を出してきたそうです。

しかし、お土産に万人向けではない
草紙を買っていく訳はない
琉球人は行動の自由がないから、
薩摩人に頼んで、

自分の作品を買いに来たのだ
と馬琴は察知します。

当時の琉球は外国ですから、
馬琴は自分が海外でも認められたと喜び、
版元に行って、残っている草紙を
詰め合わせて送りました。


しかし、その琉球人は、
その送ってきた草紙の
大半を送りかえしたそうです。


つまり、殆ど持っていたという事です。


琉球人が欲しがったのは、
当時、江戸でも大人気を博していた
作品ばかりで品切れが多かったようです。


今、となっては、その琉球の馬琴ファンが
誰であるのか知るよしもありません。

案外今の漫画好きのように、
自分家で寝転がって馬琴の作品を読んでいた
のかも知れませんね。

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