新しい沖縄歴史教科書を造る会

日本史の一部、地方史としての沖縄を脱却して
主体的に故郷の歴史を見て見ようというブログ

ネトウヨに似てる?末広鉄腸

ネットで「琉球」と入れて検索すると
出てくる琉球への罵詈雑言の数々


特に基地問題と沖縄のアイデンティティ問題に
関しての書き込みは日本の言い分を押しつけ
反論に対しては、スパイ・工作員と
レッテル貼りをする独善の一言です。


そのような琉球ディスなネトウヨにも、
遥か昔に元祖と呼べる人物がいました。


それが朝野新聞の
末広鉄腸(1849~1896)です。

末広鉄腸は藩閥政府を激しく攻撃する
自由民権運動の闘士でありながら、
琉球に対しては、その独自性を認めず
「琉球は日本の領土勝手は許さん」
という国権論に偏る人物でした。


明治12年、東京の琉球滞在施設から
琉球の高官が各国公使に向けて、
琉球の救援を訴える手紙が届きます。

それを知った末広鉄腸は烈火の如く
怒り、罵詈雑言で琉球をディスりました。


そこには、無理矢理に琉球問題を
国内問題として矮小化する日本政府に対し
琉球が、その不当性を海外に訴える事に
対する、強力な焦りが見えます。


琉球の我がままを許して
清が絡んだらどうする?
こんな連中は東京から

放逐して政府は厳しい
問責の使者を派遣して、

以後は、このような事が
決して起こらないようにすべきである。


鉄腸の意見は、このような感じです。
最も、愛国志林の植木枝盛のように、
国際法の観点から、
琉球人民の意志確認もなしに
琉球を強制併合する愚を糾弾する意見も
一方にはありました。


日本人すべてが、鉄腸のような意見だった
というわけではありません。


が・・140年前も今も、
沖縄の基地問題とアイデンティティを
議論すると、必ず、スパイと中国に併合される
という意見が出る、日本。

この時と、あまり変わっていないような
気がしてなりません。

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