琉球、皇帝の衣装を無断で作り叱られる
織金竜衣(しょっきん・りゅうい)というのは、
中国皇帝だけが、着用を許された黄色が主体の衣で、
模様として竜がびっしりと描かれていました。
黄色も竜も皇帝のシンボルなので、
琉球も大層そのデザインに憧れていました。
1471年、使節としてやってきた蔡璟(さいけい)は、
こっそり、針工と織金竜衣の生地を手に入れ、
琉球館で、織金竜衣を二着造らせます。
ところが、これがバレてしまい、
蔡璟は、咄嗟に、
「これは1428年に
皇帝陛下から貰ったものです」と嘘をつきます。
しかし、そんな嘘は、1428年に琉球に
与えた贈り物を調べれば分かる事です。
「嘘つけ、そんな贈物は琉球に渡していない」
とあっさり論破されて蔡璟は二重に恥をかきます。
国内の人間が織金竜衣を造れば死刑ですが、
そこは外国使節という事で大目に見られますが、
織金竜衣は没収されてしまいました。
もし、上手く織金竜衣を手に入れられたら、
恐らく蔡璟は
これを尚円王にプレゼントして、
なんちゃって中華風コスプレを
させたかも知れません。